Last Updated on 2020年6月18日 by tsushima
『脱毛って1回で終わらないんですか?』
というお問い合わせ、よくあります。
脱毛って言葉は聞くけど内容がよく分からないという方もその分多いのではないでしょうか?
結論から言うと、 脱毛はどんな方式でも1回の施術だけで毛が生えてこない状態にはなりません 。
今回はその理由を、脱毛のメカニズムの観点から解説していきます。
これから脱毛を始めたい全ての男性の参考になればと思います。
脱毛が1回で終わらない理由は、それぞれの方式によって異なる
現在世の中は様々な脱毛の方式がありますが、大まかにいうと、
・ワックス脱毛
・ニードル脱毛
・光 or レーザー脱毛
この3種類に分けることができます。
細かく分類すると大変なので、「大まかに」ということで考えてください。
その上で、1回で脱毛が終わらない理由についてそれぞれの方式別に解説を加えていきます。
ワックス脱毛なら1回で終わると考えてもいいかも?
ワックス脱毛は、脱毛したい部位の毛を伸ばした状態で施術を行います。
特殊な溶剤を脱毛したい部位に塗り、その溶剤が固まったところで「べりっ」とはがして、その部分の毛をまとめて処理する方式です。
文字通り基本的に毛を抜くだけの脱毛なので、一度施術した後は通常通りまた毛が生えてくることになります。
なので、 『毛を生やさなくしたい』という希望を叶えるのには不向き な方式です。
視点を変えれば、「1回で毛が生えていない(ように見える)状態」にはなるので、瞬間的に毛をなくしたい場合には有効な脱毛方式だと言えます。
例えばこんな場合なら、ワックス脱毛でもいいのではないでしょうか?
・旅行でみんなで温泉に入りに行く
・日焼けしたいけどムダ毛は処理したい
・自分で剃るのが大変だから
旅行やイベント、シーズンが終わった後は生えてきてもOK!という方は、ワックス脱毛を始めてみてもいいでしょう。
一瞬で何本もの毛を引き抜く痛みに耐えられるかどうかも、ワックス脱毛を受けるかどうかのポイントになりますので、付け加えておきますね。
最近はいろんなワックス剤が開発されており、施術を繰り返すと生えてこなくなるというワックスもあるようです。
ここで解説した限りではないかもしれませんので、気になる場合はワックス脱毛専門サロンに直接問い合わせてみることをオススメします。
ニードル脱毛は1回の施術が限定的なので1回では終わらない
ニードル脱毛は、極細の電極を毛穴に挿入し、毛根部分に到達させてそこに電気を流します。
それによって毛根を焼き切り、毛を生やす力を一瞬でなくす方式です。
この説明を読んで分かると思いますが、「痛い」方式です。
刺激が強い脱毛方式のため、 1回に施術できる毛穴の数=毛の本数に限りがあります 。
果てしなく施術をするとその分、脱毛する部位に肌に負担になるからです。
つまり、脱毛したい範囲全面の施術は1回では終わらない、ということになります。
範囲が広かったり、毛の密度が高かったりする部位では、その分脱毛が終わるまでの期間も長くなります。
また、高度な技術が必要な脱毛方式のため、その分料金も割高になっていることがあります。
ニードル脱毛を受ける際は、「痛い」「長い」「高い」のハードルを越えられるかどうかもポイントです。
ちょっとハードル高めに聞こえたかもしれませんが、 ニードル脱毛は1つの毛穴に対しての効果が非常に高い ので、そういう意味では確実な脱毛方法です。
アメリカの厚生省に当たるFDAも認めた永久脱毛と謳える方式の一つなので、その点はお墨付きと考えてもらってOKです。
光脱毛・レーザー脱毛は毛の特性に左右されるので1回では終わらない
光脱毛やレーザー脱毛は、現在最も一般的に流通している脱毛方式の二大巨頭だと言っていいでしょう。
特殊な波長の光線を毛に照射して、その熱で毛根部分の組織に刺激を加えます。
その刺激によって毛を生やす力を無くすのがレーザー脱毛、力を弱めるのが光脱毛です。
その中でも細かく様々な方式があるんですが、基本的には「毛が生え変わる周期=毛周期」の関係で、1回で処理できる毛が限られているのが光脱毛とレーザー脱毛です。
その理由は大まかにこうです。
ヒゲを含め全ての体毛は、いつでも全ての毛穴から生えているワケではありません。
一回で生えてくる毛は、全ての毛穴の2~30%≒1/3くらいからになります。
毎回その1/3くらいの毛が抜けては生えを繰り返している、ということになります。
光脱毛やレーザー脱毛の施術で1回で処理できるのは、その1/3の生えている毛の中の、脱毛に効果がある一部の毛(≒成長期の毛)だけになります。
それを、その部位の毛の生え変わる周期に合わせて狙い撃ちすることで、ハッキリした効果が出るようになっています。
なので、光脱毛やレーザー脱毛では1回でその範囲全ての毛が生えてこなくなることはありません。
毛の生え変わる周期に合わせた一定のペースで繰り返し通って施術を受ける必要があるんです。
レーザー脱毛なら少ない回数でハッキリとした効果が出ます。
ただし、麻酔が必要になる程度の刺激の強さがある場合が多く、肌が弱い方だと施術した部位が真っ赤になることもあるようです。
また、医療機関での施術になるのですが保険が適用外となるため、料金が高額な場合がほとんどです。
都度払いではなくコースでの契約をした方が確実にお得です。
一方の光脱毛は、レーザー脱毛よりも小さい刺激で、肌に安全に施術できることが非常に多いです。
ただし光脱毛では「毛根組織は破壊してはいけない」ことになっているので、その分ハッキリとした効果が出るまでに時間がかかることが多いです。
料金面はピンキリですが、レーザー脱毛やニードル脱毛に比べると安価なところが多いのも特徴です。
どちらを選ぶかは、「予算」「痛み」「終わるまでの期間」で選ぶのがいいのではないでしょうか?
どんな脱毛でも「100%」「完璧」は難しい
ということで、3つの方式別に脱毛が1回の施術で毛が生えてこない状態にならない理由を解説してみました。
ここからは脱毛技術全体的な話になります。
脱毛はどんな方式でも1回では終わりませんし、ひと通り施術が終わって一度毛が生えてこない状態になった後、100%完璧に毛が復活しないとは言い切れない、ということも頭に入れておいてください。
『そんなんじゃ脱毛する意味ないじゃん!』と思う方も多いと思うんですが、ちゃんと理由があるので説明していきますね。
現在主流になっている脱毛の技術が開発されたのは、40年ほど前になります。
当時脱毛した人の効果は40年分しか確認されていない、ということになります。
つまり、脱毛の施術がひと通り終わってから寿命を全うして死ぬまで毛が生えてこなかった、というデータがまだちゃんと取れていないんですね。
現在次々と新しい脱毛技術が開発されているワケですが、そのそれぞれの技術も「理論上」毛が生えてこないと謳うものがあるものの、実際の人の身体で死ぬまで毛が生えてこなかったというデータはまだ取れていません。
そういう意味で「完璧」「100%」とは言えないところがあります。
また、いわゆる「永久脱毛」という言葉も文字通りの「永久」ではないという現実があります。
先ほどのFDAによる定義だと、
「一定の脱毛施術を行った後に再発毛する本数が長期間において減少し、その状態が長期間に渡って維持されること」
「3度のレーザー照射後、6か月経過した時の毛量が施術前より67%以上減っているもの」
この状態になる脱毛マシンによる施術を「永久脱毛」であるとされています。
つまり、完全に100%毛が生えてこない状態「ではない」んです。
そして、人間の身体には欠けたもの、失ったものを補う性質「恒常性」が備わっています。
通常脱毛の施術でこの恒常性が効果に影響を及ぼすことはそこまでないのですが、何かの拍子でこれが発動する可能性はゼロではありません。
これら 「データが不完全」「定義がそもそも永久ではない」「人の身体の性質」から、脱毛は「100%」「完璧」だとは言えない んです。
1~20年は効果がキープできることが多いですが、男性の場合はその方の男性ホルモンのバランスによって、脱毛中減らした毛が復活することもあり得るので、その点は十分注意することをオススメします。
その辺りの詳しい解説は以下のブログからどうぞ。
メンズ脱毛が逆算思考でコツコツと、がベスト!
ということで、 脱毛は基本1回の施術では終わらないので、それぞれの方式に合わせてコツコツ通ってハッキリ効果を実感しましょう! というお話でした。
できるだけ最短で、と思う方も多いでしょうが、基本的には長いスパンで考えてもらった方がいいかと思います。
短期間で効果を出そうとすると、どうしても肌に負担がかかってしまうためです。
なので、例えば夏に合わせてムダ毛をなくしたいなら、逆算してスタートする必要があります。
今年の夏に始めたら、来年の夏には間に合うのではないでしょうか?
効果の出方には個人差があって、男性の場合は特にその方の男性ホルモンのバランスが効果に影響するので、十分に余裕を持ってスタートするのがベストですよ。