Last Updated on 2019年5月23日 by tsushima
『脱毛って一体何が起こって毛が生えてこなくなるんだろう…』
『そもそも脱毛ってどんなメカニズム?』
『仕組みが分かんなきゃ脱毛始められないよね』
そんな風に気になってる男性、いませんか?
男性の脱毛も認知度が高まり、少しずつ流行り始めてる中で値段の話や、効果が出る出ないといった話はよく見聞きするかと思いますが、実際何がどうなって毛が生えてこなくなるのかという、「脱毛の仕組み」そもそもの話はあまり伝わっていないかもしれません。
今回は、一から丸ごと把握しておきたい方のために、この「脱毛の仕組み」について解説していきます。
主流な脱毛方式2種類の仕組みを解説します
今回解説していくのは、いわゆる「脱毛サロン」で提供されている方式の脱毛についてです。
ピンセットによる毛抜きや、市販の除毛クリームなどにより処理も広い意味では「脱毛」に含まれますが、ここでは触れません。またそれらと同じく、単に毛を抜くだけのワックス脱毛についても解説は省略します。
ここでは、現在の脱毛業界でシェアが多く、脱毛を始める際恐らく多くの方がどちらかに当たるであろう「レーザー脱毛」と「光脱毛」の仕組みについて主にお伝えすることとします。
そもそもの仕組み
このレーザー脱毛を光脱毛、ものすごくばっくりと言うと仕組みはほぼ同じです。
光を毛に当てることで、毛の根本の部分に熱を加え、その刺激によって毛を作る・生やす組織の毛を作る力を無くしていく
のが、この二つの脱毛の根本です。
光脱毛の中にはさらにいくつか細かい方式が開発されているのですが、大まかな仕組みはこれとほぼ同じと考えてもらってOKです。
脱毛と言うと、毛を1本1本処理する行為とイメージしている方もいますが、レーザー脱毛と光脱毛の2つの方式は光線の当たった面にある毛を処理することになります。
この二つの方式はどちらも「特殊な波長の光線」を毛に照射するという点で共通しています。
光線と言っても継続して光るものではなく、カメラのフラッシュのように一瞬だけ光る光を照射し、その瞬間に毛を処理・脱毛の効果を生む形になります。
ちなみに、毛1本1本を処理する脱毛方式ももちろんあって、それがニードル方式と言われるものです。毛穴にごく細い電極を差し込み、毛根部分に電気による刺激を加えて焼き切る仕組みの方式です。
このニードル脱毛だけがいわゆる「永久脱毛」と呼んでいい脱毛方式と言われています。
レーザーと光の相違点
話はレーザー脱毛と光脱毛の方に戻して、この二つの方式、敢えて別々に区別している理由、何が違うのかを解説していきます。
これが分かれば、どちらの方式がアナタにとってより理想的な脱毛かが分かるかと思います。
ものすごく簡単に言うと、「光の強さ」が大きな違いで、レーザー>光、の位置づけです。具体的には「光の波長」に違いがあります。
レーザー脱毛では単一の波長の光を集中・増幅させて照射しますが、光脱毛では様々な波長の光を拡散させながら照射します。
レーザー脱毛機器で扱う光の波長は「755nm」「810nm」「1100nm」の3種類、光脱毛機器で扱うのは「550nm~1200nm」の範囲に収まるものが現在主流になっています。
この細かい数字は特に覚えなくてもいいんですが、どこがどう違うかと言うと、
・波長が短い(数値が低い) ⇒ 黒い色(=毛の色素)に吸収されやすい
・波長が長い(数値が高い) ⇒ 深い部分まで届きやすい
この違いがあります。どれが良い・悪い、効果が出やすい・出にくい、というよりは、部位によって使い分けをするという捉え方がより正確です。
毛の黒い色に反応しやすければしやすいほど、光のエネルギーが効率よく毛根の毛を作る力を失わせます。
また、ヒゲや陰毛などはその他の毛よりも深い部分から生えているので、そういった毛を処理する場合はより深くまで届く波長の光を使う必要があります。
もうちょっと分かりやすく言うと、
◇レーザー脱毛の光は直線的に深いところまで届きやすい
◆光脱毛の光は拡散しながら比較的浅いところまでしか届かない
と捉えてもらえたらOKです。これはイコール、
◇レーザー脱毛はハッキリした効果が出やすい
◆光脱毛は回数をこなして初めてハッキリ効果が出る
と言えます。加えて、
◇レーザー脱毛は皮ふの奥まで光の刺激が届くので痛みを強く感じるケースが多い
◆光脱毛は皮ふの奥に行くにしたがって拡散するので比較的刺激が弱い
とも言えます。この辺りの話をより専門的にまとめると、
レーザー脱毛は『強力なエネルギーを有する光線を毛根部に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する行為』として医師免許が必要となる施術であり、光脱毛は『毛乳頭、皮脂腺開口部を破壊しない』程度のエネルギーの光線を使用する施術である
と言うことができます。この「毛乳頭・皮脂腺開口部の破壊の可否」がレーザー脱毛と光脱毛の大きな差であり、効果の差であるとも言えます。
「破壊」と聞くとちょっとびっくりする方もいるかもしれませんが、この手の医療機器・美容機器は業務使用に当たって安全性が確認されていることが前提になっているので、どの脱毛サロンで施術を受けても安全が確保されていることが基本中の基本です。
要は、
◇効果はハッキリ出やすいが痛みを強く感じやすいレーザー脱毛
◆効果はハッキリとは出にくいが刺激が少ない光脱毛
とまとめることができます。どちらを選ぶかですが、
・効果がハッキリ出るまでの期間、施術回数の長短
・刺激の強弱
・料金の高い安い
大まかにこの3つのポイントをご自身の中で天秤にかけてもらえればいいかと思います。
どういう流れで毛が生えてこなくなるのか
ここまでは脱毛の根本の部分のお話だったので、ここからは施術の中で何がどうなって、どんな変化が起こって毛が生えてこなくなるのかについて、一連の流れをイラストを使いながら解説していきます。
1. 毛を剃った状態で施術をスタート
2. 脱毛用のジェルを塗る(塗らない方法もある)
3. 光を照射し、毛根部分に熱による刺激を加える
4. 熱により毛根部分のたんぱく質が変性する
5. 2週間前後で毛根部分が皮ふから剥離し、自然に抜け落ちていく
6. 再び毛が生えてくるが、刺激が加わっている分前より細く弱くなっている
7. 毛根部分に熱による刺激を再び加える
8. 3~7を一定のペースで繰り返す
9. 毛がどんどん細くなり、途中で毛を作る力を失う毛穴が出てきて毛がまばらになっていく
10. 全体的に毛が生えてこない状態になる
ここで大事なのは、8番目の工程です。光の照射を一定間隔で継続することがよりハッキリした脱毛の効果を生み出します。
この「一定間隔」とは、 毛が抜けて生えてきてその途中で一番元気に成長するタイミングに合わせた間隔 のことで、部位によって1か月、2か月、それ以上といろいろ異なります。脱毛したい部位の毛の成長に合わせた間隔で施術を受けることが必要になってきます。
これについては「毛周期」という毛の生え変わりのサイクルについて解説したブログでガッツリ説明してるので、そちらをどうぞ。
ここで紹介した仕組みの脱毛における注意点
ということで、脱毛の仕組み解説、お分かりいただけたでしょうか?
基本的に現在主流の脱毛方式は、大なり小なりの熱が毛に加わる施術です。毛に熱が加わるということは、その周辺の皮ふにも熱が多少なりとも加わるということです。
なので、脱毛の施術を受ける際、肌に不安がある方は注意が必要です。
・皮ふ科や内科に通院中
・皮ふの症状を改善するための処方薬を服用、塗布中
・敏感肌、乾燥肌
・傷や出血がある
・ニキビやカミソリ負けなどの肌荒れが慢性化している
・色素沈着が強く出ている部位
・日焼けをしている
・脱毛希望部位にタトゥーが入っている
など、 肌が健康ではない、何も手が加わっていない状態ではない場合は、脱毛の施術ができないとの判断が下る場合があります 。
また、ここでお伝えした光の特性上、
・光アレルギーの方
・医薬品による副作用で光への耐性が(一時的にでも)弱くなった方
には 施術ができません し、
・色素が極端に薄い毛
・白くなった毛
には効果が出ないということも付け加えておきます。
サロンによって、扱っている脱毛機器によっても施術OK・NGの基準には差がありますので、より詳しくは直接各サロンへお問い合わせいただくのが確実です。
ほとんどの脱毛サロンで無料のカウンセリングを実施していますので、ぜひ活用ましょう。
その他、脱毛と相性が悪いいろいろについても解説したことがあるので、参考にしてみてください。