Last Updated on 2020年6月16日 by tsushima
最近話題になった署名活動の話です。
【Youtube広告】YouTubeでよく見る体毛や体型などに関する卑下の広告、やめませんか? – change.orgより
https://bit.ly/30MQJCD
例のあのスキップするしかない広告について
YouTubeをよく見る方なら、この手の広告知ってるんじゃないでしょうか?
率直に嫌な気持ちになった方、多いと思います。
自分も速攻でスキップした派です。
このキャンぺーンは各メディアでも取り上げられました。
体毛や体形を卑下 YouTubeに表示される広告への抗議に賛同相次ぐ – livedoor NEWSより
https://news.livedoor.com/article/detail/18410926/
キャンペーンの発起人である村田葵さんはこのように言っています。
>問題なのはあくまで「商品を売るために誰かを傷つけること」だとする
確かにその通りだと思います。
自分自身がどう感じるかを大切にしてほしい
脱毛サロンをやっているので、こういったコンプレックスの話にはかなり敏感です。
いつも心がけてるのは、「他人からどう見られるか」よりも、「自分自身でどう感じるか」という視点で考えてもらうことです。
お客様自身がどう感じるかが一番大事で、それで脱毛したいと思ったときにウチのサロンを使ってもらえたらそれでOK。
だから押し売りも強引な勧誘もしない。
1か所の脱毛をコツコツ続けてもらっても、全身脱毛をしてもらってもOK。
そういうスタンスでいます。
以前動画で解説した、つるつるか残すか問題も同じ視点です。
大事なのは自分自身でどう感じるか、どうしたいか、です。
他人の視点はとりあえず脇に置いて大丈夫。
自分の身体に生えてるムダ毛が嫌いだという方には、脱毛の良さを勧めたいです。
でも毛が生えてる方がいいっていう方ももちろんいるワケで、そういう方にゴリゴリ脱毛を勧めるのはダメだと思っています。
納豆が嫌いな人の口に無理やりぶち込んでるようなものなのですよね。
煽り続けて傷つけても良いことはない
この手の広告は本当に目を覆うような内容なので、最初の5秒でスキップしてしまう方が多いと思います。
結果商品を買う人がいなくなるし、商品に対するイメージも悪くなるので、悪循環なんですよね。
そもそもGoogle系の広告審査って結構ハードルが高いはずなんです。(YouTubeはGoogleの傘下)
ウチのサロンでも何度かGoogleに広告を出したことがあるんですが、脱毛サービスを提供する脱毛サロンとして登録しているのに「VIO脱毛」の広告を出すと、必ず毎回NGが出ます。
一度再審査を通すとOKになりますが、また別の機会に別のVIO脱毛の広告を出すとNGになります。
それだけ審査が厳しいんです、Googleって。
にもかかわらず、コンプレックスの傷をえぐっちゃうような広告はスルーされてバンバン流れる。
違いが分からないでもないですが、納得はいかないですよね。
このコンプレックスをゴリゴリにえぐるような内容の広告がポンポン出ていた当時って、何が起こっていたんでしょうか。
とは言え、ここ最近は3月前後と比べてかなり減ってるので、視聴者の意見が反映されたのかなと思ってます。(YouTubeでは広告にも評価ができる)
あくまで「背中を押す」役割でありたい
自分も以前はコンプレックスを煽るような言い方をしたことがあるし、勝つとか負けるとかいう意味のない競争を煽るような表現を使ったこともあります。
でも脱毛サロンの仕事を続けていくうちに、だんだん心苦しくなっていったんです。
「そういうことじゃないぞ」って。
「ダメだから」と傷をえぐるのではなく、「こうなりたい」という気持ちを後押しして応援できるようになった方がいいなと思うようになりました。
脱毛したい方の意思をとにかく大事に、と思うようになりました。
自分の中でムダ毛が嫌で嫌で、大人になってその気持ちを解消できる手段が脱毛と知る。
そういう道筋で脱毛を受けた方はホントに性格からガラッと変わります。
でもこの手の広告に煽られて、そこまで真剣に考えてなかったのに流されるようにして脱毛を始めてしまったら、どうなるのかなって思います。
こういった美容関連の情報発信って、この煽りと後押しの境い目が難しいところがあります。
でも、だからこそ、最前線でずっとお客様を見て来た自分のような立場の人が発信していかないといけないなって思うんです。
ただ売上を上げるためだけに見る人を嫌な気持ちにさせる広告を垂れ流すのは、本当によくありません。
こちら側はあくまで背中を押す、キッカケを提案する、というスタンスを、この仕事では大事にしたいです。